怪我

怪我

骨折

ぶつけたり、捻ったりした際に腫れが強く、痛みが強い場合は骨折の疑いがあります。レントゲンによる診断が必要です。骨折の中には腫れや痛みがそう強くないものもありますので、怪我をしてから数日を過ぎても痛みが続く場合は、やはりレントゲンを撮ってみることをお勧めします。

よく「ヒビがはいっただけなので大丈夫」と「骨折」と「ヒビ」とを区別している方がいらっしゃいますが、整形外科的にはヒビも骨折と同じものです。ヒビの場合にも骨折と同じ様に固定が必要ですから注意してください。
重要なことは早朝に診断し、適切に固定して安静を保ち、固定期間が終了したら、積極的に動かすこと。この「静」と「動」の切り換えが大切です。

捻挫

関節を捻ったり、伸ばしたりした時に骨と骨とをつないでいる靭帯や関節を包んでいる袋などが障害された場合を総称して捻挫と呼んでいます。

靭帯の一部や全部が切れたことが明らかな場合は靭帯損傷といい、ギブスによる固定や手術が必要な場合もあります。腫れが強い場合は靭帯損傷の疑いがありますので注意が必要です。
超音波検査により靭帯損傷の有無を診断します。

脱臼

いわゆる「関節が外れた」場合です。脱臼した状態では関節は本来曲がるはずのない方向に曲がっていることが多く、強い痛みがあり自分の力では曲げることも伸ばすことも出来ません。この場合は直ちに整復する必要があります。

また、脱臼は骨折を伴うことが多く、靭帯や関節を包んでいる袋も切れてしまうため、整復した後も一定期間固定する必要があります。固定の後は積極的に関節を動かすリハビリを行ない関節がかたまってしまう拘縮を予防します。

打ち身

ぶつけた時に一番大切なことはアイシングです。言葉のとおり氷で冷やすのが一番です。ビニール袋に氷と少量の水を入れて患部を出来るだけ早く、そして頻回に冷やすことが重要で腫らさない、そして長引かせないポイントです。

よく湿布で冷やすという人がいますが、湿布だけでは十分に冷えません。必ずアイシングで冷やしてください。

切り傷

まず流水で傷の周囲と傷の中をよく洗って下さい。

次に止血です。清潔なガーゼがあれば一番良いですが、なければカットバンなど清潔なものをあてて傷口の上から指で強く5分間圧迫して下さい。ほとんどの場合は静脈からの出血ですのでこれで止まるはずです。

傷口からピュッピュッと心臓の拍動にあわせて出ている出血は動脈からの出血です。動脈の場合でも約10分間の圧迫で止まります。 以上の応急処置をして出来るだけ早く病院に駆け込みましょう。よく輪ゴムを指の付け根などに巻いて病院に来る人がいますが、これはよくありません。巻き方が弱い場合は静脈のみを止めてかえって出血が増えますし、強い場合は動脈が止まり、この状態が長く続くと血栓が出来たりして指が壊死に陥ったりする危険があるからです。

肉離れ

太ももの裏側やふくらはぎに多い筋肉繊維の断裂や、筋膜からの離開の総称です。「バシッ」と音が聞こえたとか、何かが当たった感じがした、蹴られたような気がして振り返ったなどと言うことが多いようです。重症の場合は力が入らなくなったり、歩行が困難になる場合もあります。

重要なことは受傷したら筋肉に負荷をかけないようにスポーツは中止し、安静にすることです。我慢して試合を続けたり、歩いて帰ってきたりしてパンパンに腫らしてしまう人がいますが、こうなると断裂はひどくなり治りにくくなりますし、復帰するのに時間がかかります。超音波による診断が有効で、損傷の度合いから必要な安静期間を算出します。

損傷の部位と程度によりギプスでの固定が必要な場合があります。軽症の場合は弾性包帯で強めに巻き上げます。歩行が大変な場合は松葉杖を使いましょう。

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