子どもの怪我・病気
子どもの怪我・病気
- 頚痛
-
頚を捻ったあと痛がって、頭を傾けたまま動かせなくなることがあります。(斜頚位)
大人の寝違いの様に筋肉が原因のこともありますが、環軸椎回旋位固定といって頚の骨の脱臼のことがあります。子供は靱帯が弱いため軽微な外力でも脱臼を起こすことがあり、無理に動かそうとしないでレントゲン検査が必要です。 - 腰痛
-
スポーツを頑張っている子供の腰痛では、腰椎分離症に注意が必要です。
分離症は腰椎の上下関節突起間部に外力が持続して加わることによって起こる疲労骨折と考えられています。12~17歳に多く、骨折と言ってもその症状は様々で、腰部の不快感程度に軽いことも多いため注意が必要です。レントゲンで分離の有無を検査しギブスまたは硬性コルセットで固定して骨癒合を待ちます。 - 股関節痛
-
風邪をひいて熱を出した数日後や、飛んだり跳ねたりして遊んだ数日後に股関節や大腿を痛がり、時には歩行も困難になることがあります。股関節の動きが悪くなり、曲げたり、開いたりすると痛がります。レントゲンで大腿骨の頭の形に異常がないかを調べます。レントゲンで問題なく、安静にすることで1週間程で痛みがなくなり、関節の動きも良くなる場合は、単純性股関節炎と診断します。ただし子供の場合、神経が十分に発達していませんから、股関節が原因でも膝を痛がったりすることがありますので注意が必要です。安静にしていても痛みが良くならない場合は、ペルテス病といって大腿骨の頭の部分に血が行かなくなるために骨が壊死する病気も考えなくてはなりません。また、肥満の子供に多いとされる「大腿骨頭すべり症」にも注意が必要です。熱が出る場合は股関節に細菌が感染し膿が溜まる化膿性股関節炎の可能性があります。
- 成長痛
-
2~6歳に多いとされていますが学童期にもみられる下肢の痛みです。夕方~夜に、主に膝の周りを痛がり泣いて、さすったりしていると落ち着きます。朝にはまったく痛みを訴えず元気に遊べます。夜中に急に泣いて起きることもあります。痛みの原因はよくわかっていません。痛みが右や左と様々で夜間のみであれば、安心しても良いでしょう。ただし小児期では骨腫傷などもありますので、昼間も痛がる場合や、痛む部位がいつも同じ場合には注意が必要です。
- 小児期のスポーツ障害
-
-
【1】オスグットシュラッター病
72膝正面のお皿(膝蓋骨)の下の脛骨結節が突出して痛みます。ジャンプや蹴る動作の連続によって起こる成長期の障害のひとつです。
治療はオスグットバンドの装着や大腿四頭筋のストレッチを行います。レーザー照射も有効です。 -
【2】踵骨骨端症
学童期のサッカーやバスケット、野球など走るスポーツをしている子供に起こる踵の痛みです。当初はスポーツの時だけの痛みですが、ひどくなると歩くときにも痛がるようになり、びっこをひくこともあります。踵の成長線にかかる過度の負荷が原因と考えられており、治療は患部へのレーザー照射やアキレス腱のストレッチを行います。踵への衝撃を緩和するために、クッションの良いインソールを使うことも有効です。
-